第十二話 大人気! 写真集「チョロ松くん」

 撮影場所を多摩川河川敷から都内スタジオへ移す。閉鎖的な室内での撮影ということもありチョロ松の表情もややこわばっているような気がした。もしかしたらチョロ松らしさが失われるのではと私は心配したが、そこは「モデルチョロ松」と「カメラマン高島史於」の息の合ったコンビネーションで撮影は順調に進んでいった。80年代後半、バブル期絶頂の日本の世相や当時流行した人物等をチョロ松がパロる。バブル期の象徴である地上げ屋に扮する。カフェバーでダーツに、プールバーでビリヤードに興じる。当時来日した世界のスーパースター「マイケルジャクソン」「マドンナ」、そして日本のスポーツ界から「読売巨人軍のクロマティ」「江川卓」「西武ライオンズの秋山」、テレビで話題だった「スケバン刑事の浅香唯」、シネマ界から「男はつらいよの渥美清」「かぐや姫の沢口靖子」、ハリウッド映画界から「ロッキーことシルベスタースターローン」そして「ジャッキーチェーン」と名だたるスターをチョロ松が演じさせてもらった。撮影しながらチョロ松が各役柄の衣裳に着替えると本人ではないかと思えたりもして不思議であった。ちょっと持ち上げ過ぎかもしれませんが・・・。
 2日間のスタジオ撮影も終え舞台は横浜を代表する観光スポット、港の見える丘公園、山下公園、横浜外人墓地、元町などでの撮影に移った。外での撮影はチョロ松も活き活きとした表情になり、さらにチョロ松らしさが出せたと思う。最後の撮影場所はチョロ松と私の原点でもある代々木公園での歩行者天国だった。ゲリラ的な撮影だったこと、チョロ松人気が加速していたこともあり、久しぶりに行く歩行者天国ではどこに行っても沢山の人垣ができた。難航したところもあったが事故等もなく数日間に及ぶ撮影は終了した。

 写真集「チョロ松くん」は1987年12月27日にダイナミックセラーズ社より発売され、本屋での店頭販売はもちろん、自分達でも各地のイベント先で販売、毎回100冊~200冊準備して発売したが即完売になるほど好評を得た。

 出版後も高島先生のご好意で撮影した写真やネガなどを周防さるまわしの会のPR等に今現在も活用させていただいています。2003年4月14日、周防さるまわしの会復活25周年を記念した下北沢公演にも忙しい合間をぬって駆けつけてくださり、撮影までしていただき、その時の写真も使用させていただいています。高島先生と仕事が出来たことは私達にはとても大きな財産であったし、また今後先生とお仕事出来ることを楽しみにしています。